大人になった今、バレンタインデーへのドキドキ感は少し薄れてしまいました。気持ちを伝える方法もたくさん増えて、以前ほど特別な日と感じなくなったかもしれません。けれど、中学生の頃、それは一大イベントでした。
何を贈ったら喜んでもらえるのか、どうやって渡すのか――そんなことを真剣に考え、選んだのが フェレロ ロシェ でした。この季節が近づくと、胸の奥がほんのり温かくなるのは、その時の記憶が今も鮮やかだからです。
憧れの存在との想い出
多感な中学時代。私にとって初恋に近いその3年間は、彼への思いと同じ意味を持っていました。
入学して間もなく、「この人だ」と一瞬で心惹かれた彼は、クラスどころか学年でも一番目立つ存在でした。勉強ができてスポーツも得意、そして笑顔が何よりも爽やか。眩しすぎる彼に近づくことなどできず、会話を交わした記憶もほとんどありません。
相応しい人になりたい
彼に対して、私はどこまでもちっぽけな存在でした。
当時の中学時代の“ヒーロー”といえば、勉強ができて、スポーツが得意なこと。彼もその例に漏れず、クラスの人気者でした。私はといえば、友人と根拠のない交換日記に思いを綴るのが精一杯で、どうすれば彼に相応しくなれるのかと、無い知恵を絞る日々でした。
バレンタインが近づいて
中学生にとって、バレンタインは一大イベントです。
どんなチョコレートを選んだら喜んでもらえるのか、随分悩みました。
決め手は、美味しくて食べやすいこと、少し大人っぽさを感じるもの。
派手なラッピングや見た目よりも、「美味しいチョコを贈ろう」と考えました。
「いくつか続けて食べたくなってくれたら嬉しいな。」
そう思いながら選んだのが、ヘーゼルナッツとミルクチョコレートが絶妙なロシェ でした。
当日、なかなか渡せない
放課後、どこかで渡せたら……と、ロシェを学校に持参しました。
でも、ろくに会話をしたこともない私には、その機会がなかなか巡ってきません。結局、学校では渡せませんでした。
同じく学校で渡せなかった友人と励まし合いながら、意を決して彼の家へ向かいました。
やっとのことで渡す
家の前まで来ても、なかなか勇気が出ません。
それでも、なんとか呼び出し、顔も見ずに渡しました。表情を見る余裕もなく、彼が喜んでくれたのか、それとも困惑したのかもわかりません。
それでも、任務を果たした高揚感 でいっぱいになりながら帰宅しました。
一度だけのホワイトデー
チョコを受け取ってもらえただけで、十分に幸せでした。
けれど、3年間でたった一度だけ、ホワイトデーにお返しがありました。
ホワイトデーから一週間後、郵便ポストに入っていたクッキーと小さなメモ。
「チョコありがとう」
それだけの短い言葉でしたが、どれほど嬉しかったことか。
今でも、そのメモは卒業式でもらった制服のボタンと一緒に、大切にしまってあります。
もし彼がこれを知ったら、きっと引かれちゃうよね。だから、それは内緒。
思い出のロシェ
フェレロ ロシェを店頭で見る機会は、当時よりも増えました。
今でも時々買って食べますが、ナッツとチョコのバランスが絶妙で、いつ食べても美味しいですよね。
でも、私にとってロシェはそれ以上の存在です。
バレンタインの淡い想い出が重なり、純粋で感慨深い味 になるのです。
今年のバレンタインにロシェを
もうすぐバレンタイン。
大切な人へ、心を込めて贈るチョコレートを選ぶ季節ですね。
今年のバレンタイン、もし迷ったら フェレロ ロシェ を候補に加えてみてはいかがでしょうか?
サクッとしたヘーゼルナッツの香ばしさと、ミルクチョコの優しい甘さが、きっと幸せなひとときを届けてくれるはずです。
皆さんにとっても、素敵なバレンタインになりますように。